Joint by Joint Approach とは

こんにちは、自転車競技コーチのとおる( @toruito16 )です。

こちらのブログでは、ロードバイクのトレーニングについて解説しています。

ととまる
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カラダの動かし方について勉強してます。

 

Joint by Joint Approach について教えてください。

こちらの記事では、ロードバイクにおけるカラダの動かし方を、Joint by Joint Approach に基づいてお答えします。

✔︎ この記事の内容について
・ Joint by Joint Approach について
・ ロードバイクの動かし方で考える
目次

Joint by Joint Approach とは

Joint by Joint Approach (ジョイント・バイ・ジョイント・アプローチ)とは、アメリカのストレングス&コンディショニングコーチの Michael Boyle と理学療法士の Grey Cock によって提唱されたJoint by Joint Theory (ジョイント・バイ・ジョイント理論)に基づいて、カラダが動くようにコンディショニングをおこなうアプローチになります。

Joint by Joint Theory とは、ファンクショナルトレーニングの5大原則のうちの一つである分離と協同に基づいた考え方です。

【ファンクショナルトレーニングの5大原則】
>> Gray Cock の書物はこちら

① 重力を利用する
② 分離(Dissociate)と協同(Integrate)
③ キネティックチェーン (kinetic Chain)
④ 3面運動(3Dimension Movement Pattern)
⑤ 力の吸収(Loading)と発揮(UnLoading)

この Joint by Joint Theory では、ヒトの関節に2つに分類されると考えられています。

画像4

⚫︎ Mobility Joint (モビリティ関節)
動かすことに適している関節
⚫︎ Stability Joint (スタビリティ関節)
: 安定させたい関節

この2つの関節は、交互に連なっていると考えられており、それに基づいて体を動かせるよう、競技特異的動作の指導およびフィジカルトレーニング&コンディショニングを行うものが、Joint by Joint Approach となります。

ロードバイクで考える

では、早速ですがこのイメージをロードバイクの動きと重ね合わせてみましょう。

スクリーンショット 2022-02-10 19.08.14

ロードバイク上では、基本的に股関節を主働としたペダリングが求められます。

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しかし、股関節(主に大臀筋 + ハムストリング起始部)の筋力が乏しい場合、上死点通過時の踏み込みの際に、骨盤-腰椎を反るように押し込んでしまうために腰に負担をかけてしまったり、膝関節の伸展(主に大腿四頭筋)に頼って踏み込んでしまうなど、腰や膝にストレスをかけすぎて痛みが発する場合があります。

また、股関節(主に大臀筋 + ハムストリング起始部)の柔軟性が乏しい場合、上死点通過時に骨盤-腰椎が必要以上に後傾-後湾してしまうため、股関節の伸展筋群(大臀筋-ハムストリング)が機能せずに、膝関節伸展筋群を主働としたペダリングをしてしまうため、腰や膝にストレスをかけすぎて痛みが発する場合があります。
※極端に言えば、腰を丸めたスクワットをした状態が続いてしまう、というイメージです。

これらを代償動作と言い、モビリティ関節が正しく機能しない結果、スタビリティ関節の負担がかかり、パフォーマンスの低下または頭打ちにつながったり、怪我や不定愁訴につながる原因になると考えられています。

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この代償動作が出ないように、モビリティ関節・スタビリティ関節を適切に機能させたいと考えるのならば、ストレングストレーニングやコンディショニングに合わせて、代償動作の出ないポジションにする必要があると考えられます。
※ ただし、代償動作による痛みが出ている場合に、ポジション(フィッティング)のみで痛みが出ないようにアプローチをしても、残念ながら臭いものには蓋をしろ理論と同じなので、身体機能を改善することをお勧めします。

本記事のまとめ

Joint by Joint Approach に基づいてカラダを動かすことで、ケガの予防だけでなくパフォーマンスの向上につながると考えられます。

ただし、これは一つの考え方であって全てではありません。時に肩関節を固めたり、腰椎-骨盤を動かしながら力を発揮することもあります。

ロードバイクに乗っている際にどのように動かせばいいんだろうかと考えた時、Joint by Joint Approach を参考として、自分の体を見直してみるといいと思います。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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自転車競技コーチのとおるです。

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